国宝 鎌倉時代 仁治元年(1240)
楼造・入母屋造・本瓦葺
金堂・講堂の中間の東側に建つ、2階建ての建築物です。名称は「鼓楼」ですが、現在は鑑真和上将来の仏舎利を奉安しているため、「舎利殿(しゃりでん)」とも呼ばれています。
外観は、上下階とも扉と連子窓(れんじまど)で構成され、縁と高欄が取り付けられています。
堂内の厨子には、仏舎利を収めた国宝の金亀舎利塔(きんきしゃりとう)が安置されています。
国宝
鑑真和上請来の「如来舎利三千粒(にょらいしゃりさんぜんりゅう)」を収める「白瑠璃舎利壺(はくるりしゃりこ)」とそれを包む「方円彩糸花網(ほうえんさいしかもう)」、さらにそれを収める「金亀舎利塔(きんきしゃりとう)」で構成された唐招提寺の創建にかかわる重要な宝物です。
国宝 南北朝時代(14世紀)
鑑真和上の渡海中、海に沈んだ舎利を亀が背にして浮かび上がってきたとの故事にちなんで造られたものです。
高さ92cm、総体が金銅の打物、台座となる亀形部は木胎に金銅板を被せたもので、白瑠璃舎利壺を収める軸部は蓮華唐草の透かし彫りになっています。
国宝 中国唐代(8世紀)
鑑真和上が持って来られた、仏舎利を収めるペルシャ製ガラス壺で高さ9.2cm、胴径11.2cm。
肩および底部に大きめの気泡が見られる淡黄色の厚手のガラス壺です。口縁には金銅製の口金がはめられ、後小松天皇などの勅封により厳封されています。
国宝 中国唐代(8世紀)
白瑠璃舎利壺を包んで保護していたレースと考えられています。
紺、茶緑、淡茶、白茶等の絹の色糸で編み上げられ、形はほぼ円形で中央部に方形の文様が編み込まれています。
技法などから唐で作られたものと考えられ、この種のものとしては最古です。